タイミング良くバスに乗る事が出来て
数分後にはスタジオに着いた。
ドアを開けると
藤井さんが出迎えてくれた。
『こんにちは、こまちちゃん
先生は応接室だよ』
『ありがとう…
ママいつから来てたの?』
『5時くらいだったかな…』
藤井さんは、
なんかあったら声かけてねと言って
事務所のデスクに戻った。
『オレはココで待ってるから…
行っておいで』
瞬くんに促されて
応接室のドアを開けた。
ママはアタシの顔を見るなり
雑誌を向けて指を指す。
『どういう事?
あたし何も聞いてない…』
『今までと同じだよ。
ケイちゃんの手伝い…。
すごくいいでしょう?
アタシこの写真好きな…』
『そんな事聞いてない!』
ママの金切り声で
アタシの言葉は中断された。
『こまちは、まだ未成年なのよ。
なんでママには何にも言わずに
こんな事するの!
ケイもケイだわ…
自分の利益の為に
こまちを利用するなんて…』