アタシは持ちかけたカップを戻し
瞬くんを見た。


窓から差し込む日の光が当たって
瞬くんの瞳はキレイな茶色…

端正な顔立ちに
穏やかだけど強い意志のある瞳で
アタシをみつめる。



『初めて会った時から
やられちゃった。

気付いてなかったでしょ。


兄さんについていれば
こまちちゃんに会えると思って…
もう、オレ必死でさ。

結構、スキスキ光線送ってたんだけど
全然気づいてくれないし…


もうこれは
強引にでもアプローチしないとって…

他の奴になんて
絶対、取られたくなかった。


兄さんから色々聞いたんだ。

こまちちゃんは子供の頃
さみしくて、傷ついていたから
恐がりで臆病になってるって…

でも、これからは…
オレが側にいるから。

さみしくなんてさせない。



もっと、
こまちちゃんの事が知りたい…

だから、もっと…

オレに近づいておいで』



真剣な優しい目で穏やかに話す。


こういう時って照れたり
ドキドキしたりすると思ってたのに
不思議…
アタシ、普通に瞬くんを見つめてる…

瞳の奥…きらきら透き通って…きれい。


アタシは無意識に…
瞬くんの頬を、そっと両手で包んだ。