ビルの一角、表通りに面した雑貨屋の
隣の階段を上ったところに店はあった。


中央に大きなカウンターテーブルと

壁に沿うように
2人掛けの丸テーブルがる。


フレッシュオレンジジュースと
ホットサンドをトレーにのせ

アタシ達は、窓際の席に座った。



『明日、大騒ぎだよ。
あいつらに問い詰められそうだ…』



ストローを袋から出し
カップの口に差し込みアタシに笑いかける。



『他校の女子と…歩いてたから?
同じ学校だったら平気だった?』



『ん?そうじゃないよ…
こまちちゃんは可愛いからね、

なんでお前が、西陵の美少女と
デートしてるんだっ…てね』


『デート?』


『…の、つもり満々なんですが…
ちがうの?』


『あ…。えっと…満々です』


赤くなったのが自分でわかる。

瞬くんは、ふっと笑って
またアタシをじっと見る。



『好きでもないコと
手をつないだりしないよ。

今日、来てくれて嬉しかった。

ちゃんと、気持ち
伝えたかったんだ…』