『その先のコーヒーショップ
何度か行った事あるんだけど…
オレンジジュースが、かなり美味いんだ。
行ってみる?』
瞬くんは、覗き込むように
じっと見つめる…
『うん、飲みたい…』
覗き込むように見つめるのは
きっと瞬くんのクセ…
今までは、特に気にすることなく
アタシも目を合わせていたけど…
ダメみたい…
照れちゃうのかな…
目をそらしてしまう。
『こまちちゃん、なんか今日…
オレに人見知りしてるでしょ』
わざとアタシの肩に体をぶつけてきた。
『…う』
図星で交わしようがない…
『あはは、素直だね。
ちょっとは意識してくれてんのかな?
だとしたら、うれしいなぁ…
ついでに、ドキドキとかしてくれたら
もっと嬉しいんだけど…』
人を好きになっていくのって
あっという間。
もしかして…好きかも…
って思った瞬間から、急加速している。
瞬くんの子供みたいな無邪気な笑顔で
あたしの胸はきゅんとなった…
『おぉーっ、瞬じゃん!』
背後で大きな声がして
アタシ達は振り返った。