「分かったから!触らない。
あたしの事嫌いでもいいからお願いよ。
保健室へ一緒に来て。」


「…………………。」

しばらく沈黙した後、ゆっくり立ち上がって保健室への道を歩き出した。

保健室に着くと、消毒だけして絆創膏を彼に渡した。


「喧嘩…?」


顔を歪ませながら絆創膏を貼る彼に聞いてみる。


「まぁ、そんなもん。」


「そう。
調子に乗ってるから悪いのよ。」

ふんっと鼻で笑ってやった。


「………あんた、俺の事怖くねーの?
校長の息子でめちゃくちゃな事する生徒で。
そんな事誰一人と言わねーよ。」