―美月side―

がちゃ。

母「・・・ただいま。」

美月「・・・お帰りなさい。」

お母さんが帰ってきた。

暗い表情。

私は。

ビリビリに破かれた写真と。

離婚届をとっさに隠した。

母「美月・・・。いいのよ。お母さんがやったの。」

嘘・・・。

美月「・・・ねぇ・・・お母さん・・・。」

母「・・・どうしたの??」

美月「離婚・・・しちゃうの??」

母「・・・まぁねぇ・・・。」

美月「ヤダよ。何が起きたかわかんないけど。離婚なんてしないでよ。」

母「美月っ!!!あなた、高校生でしょ??」

美月「高校生でも、中学生でも、小学生でも、幼稚園児でも、誰でも・・・。家族が離れ離れになるのは誰だって嫌だよ。」

母「・・・っ。」

がちゃ。

お父さんが、帰ってきた。

どこか、嬉しそうな顔をして、家に入ってきた。

こんな時に。

何で、そんな顔してくんのかな。

父「あった。」

美月「何が??」

父「母さんあったよ!!!指輪。」

母「・・・。」

お母さんは、泣いていた。

父「ゴメンな。こんな大切なもの。」

母「あなた・・・。」

お父さんがお母さんを抱きしめていた。

そして、おもむろに立ち上がり。

離婚届を破り捨てた。

これで。

一件落着かな・・・。

太陽の事はまだだけど・・・。

母「それにしても、よく見つかったわね。」

父「さっき。そこであった赤い髪の男の子に、大切なものは、思い出が沢山詰まってるところに、あるんですよ??って言われたんだ。」

赤い髪の男の子・・・。

太陽・・・。