私の名前は、長谷川 美月。

春風高校の2年生。

夢「美月!!同じクラスだったよぉ―。」

遠くから、私を呼んでいる子は、私の親友。

佐々木 夢。

美月「やったぁ!!去年は、違うクラスだったもんね。」

夢「だね。」

二人で、きゃっきゃ言いながら、教室に入ろうとしたその時だった。

ドンッ。

私が、前を見ていなかったせいで、誰かにぶつかってしまった。

太陽「ってぇ。」

顔をあげると、いかにも不良って感じの人が立っていた。

やばっ・・・。

美月「す、すみませんっ!!!」

深々と頭を下げる私を見て。

太陽「・・・別に。」

あれ??

見かけによらず、意外と優しいぢゃん。

顔をあげて、夢の方を見ようとしたら。

目の前には、真っ赤な髪の毛。

目の前に『不良』の顔があった。

私の顔をガン見してきた。

え??

何??

愛美「久しぶりっ!!」

私を押して『不良』にしゃべりかけている。

美月「いったぁ。」

太陽「おいっ!!押してんぢゃねぇよっ!!」

「ん。大丈夫か??」と、言って、私に手を差し伸べてくれた。

この人は、本当に優しいのだろうか??

それとも、私をからかっているだけなのだろうか・・・。

太陽「お前、長谷川 美月だろ??」

げっ。

何で、知ってるの??

もしかして、私、目つけられてる??

そう思うと怖くて、何も言えなかった。

太陽「違った??」

夢「そうです。この子が、長谷川 美月です。」

太陽「だよなぁ。っつか教室まで、案内してくんない??」

・・・。

え??

夢「・・・。えっと。同じクラスなんですか??」

太陽「そうだけど。っつかキミとは、お隣さんだからね。」

と、言って『不良』は、私の方に指を差した。

美月「え??嘘でしょぉ。『不良』の隣なんて、ヤダァ!!!」

ハッ。

私は、慌てて口に手を押さえた。

太陽「へぇ。『不良』の隣なんてヤダか・・・。」

と言って、夢を引っ張っていった。