「入学生の皆さん!
今日は本当に素晴らしい日です!まさにこの日…」

(もぅっどんだけ話すのよ!!この学校の校長わっ)

もう、かれこれ校長は20分くらい祝辞を述べている…
ハゲに嫌気を感じているのは...

加藤 花(カトウ ハナ)
只今、高校の入学式真っ最中…

「おしりいたぁ…」
少し腰を浮かそうと、座っているパイプ椅子の下に足をかけたら―…

「ぃだっっ」

っと言う声が、広い体育館に響きわたった―…

保護者や生徒、先生までもが揃ってあたしの方に顔を向けた。
「ちっちがいますっ!
わたしぢゃありません(汗)こっこっこの人です!」

あたしは、後ろを振り向いて声を出した本人を指差した…

「はぁっ!?」

そこには、あたしの理想が座っていた!

坊主頭に黒い肌…
カッターシャツから見える鎖骨は、例えようがないくらいセクシーで…

「おいっ?聞いてんのか?」

呼びかける声は、なぜか少ししゃがれている。
なんてイイ声なんだろぅ…
「おいって!!?」

「あっやっあのっ」