マスターが話しの経緯を説明した。

「そっか…いいよ」

美華の以外な反応に驚いたのは、マスターだった。美華はシンより一歳年下だが、いつも冷静で興味の無い事には振り向きもしないイメージがあった。

「そんな簡単に決めちまっていいのか?」

「最近淡々とした生活に飽きてたところだし、コイツがこうなったら止まらないし」

美華がルンルンしたシンを見ながら言った。


「ぅお~い、今すぐポロネに来ぉ~い!………今………いや今………宜しくぅ!」

シンが電話をしていた。

「あんた少しは相手の都合も聞いてあげたら?」

美華は言葉と裏腹に笑みを浮かべている。

「拓也に用事なんざ飲み会くらいだろ」