「大学行くんなら、レベル高くしといた方がいいんじゃない?」
「……何でそう思うの?」
「後でランク下げられるでしょ」
優姫…、お祖母ちゃんと同じ事言ってる……。
優姫にしては意外だな。
「優姫も大学受ける?」
「あたしは遠慮するわ。センター試験なんか受けたくない」
「うん、だよね……」
「私立のデザイン大学なら受けてやってもいいけど……」
優姫の話は聞かなかった事にしよう。
「あんた、失れ――」
「あっ!!田渕部長ー!!」
漫研部の部室に向かう廊下に、田渕部長がいた。
優姫が何か言ってたような気もするけど。