実際に見たこともあるしな。

なぜほっといたかって言われたらなぜかわからない。

ただ彼女の顔をみると言えなかった。
無邪気に笑うこいつが浮気なんて...
見たって言ってもただ出会っただけかもしれない。
ちゃんと理由があるのかも...
そう思うと切り出せなく時だけが過ぎて...

でも実際は好きだから切り出せなかったのかもしれない。

言ってしまうと俺から離れていくかも...
ってどこかで思ってたのかもしれない。


そんな最低な女でもいまだに好きなわけで....。


そんな俺は奴ら睨みつけて案の定ボコボコにされた





「もう俺の女に手出すんじゃねーぞ」

そう吐き捨てて去っていく勝ち誇った顔にいらっときたが、言い返す力など俺にはなく、無言で見送った



そこで俺の恋は強制的な形で終わらされたんだ







―――それから一年


「…S高校…か…」


門の前に立ちぽつりと俺は学校の名前を呟く


高校生活の三年間、俺はここで過ごすのか…


桜吹雪が舞う中、俺は茶色い髪の毛をなびかせながら学校を見上げている