圭吾さんがウルフと呼ばれる最強の男で女子の憧れの存在だと知ってから、私は忘れようと思った。


・・・平凡すぎる私とは違いすぎるから・・・


そんなに女子に人気があるような人が私に優しくしてくれたのは気まぐれだと…


優しくされたくらいで、その気になったら、圭吾さんに迷惑だと、そう思った。


でもこうやって手をつないでくれたり、さっきみたいに抱きしめられたりすると、恋愛経験のない私は勘違いしてしまう。



圭吾さんも同じ気持ちなんじゃないか?って

だから優しくしてくれるんじゃないか?って


でも、うぬぼれだよね?…わかってる…


わかってるから今だけ…手をつないでいる今だけでいい。


私が圭吾さんを好きでいることを許してほしい…

うぬぼれを許してほしい…