「今から、会えないかな」
5年前と同じセリフで、俺らは始まった
―――5年前
「今から、会えないかな」
電話がかかってきたとき、驚いた
同じクラスの、雨荻澪
驚いたことは、1回も喋ったことがないし、ケー番も教えたことがないのに、いきなり電話がきたということ
そして、いきなり、会う?
正直、期待していた
雨荻は背も高く、スタイルもよく、可愛い
でも、どことなく近寄りがたい雰囲気があって、今まで喋ったことは1度もなかった
会う場所は、高校の近くの公園
急いで公園に向かうと、雨荻はすでにいた
「遅れてごめ…」
そう言う前に、雨荻にぶたれた
……???
「最っ低!!」
「へっ…?」
「あんたのせいで波瑠と彼氏別れそうなんだけどッ」
「波瑠…誰?」
「とぼけないでよー!あんたが池田くんに言ったんでしょ?」
「だから、何を?」
「波瑠が、池田くんのこと好きだって言ったの、泉水くんでしょ?」
「はぁぁぁぁ?!?!?!」
んなわけないだろーっっっ