「……あっれぇ~」
到着して早々、警察としてはどうかと思うようなチャラ男が首をかしげた。
部下の女刑事ももう服装には慣れたのか、触れもせずに、同じように首をかしげる。
「死体なんて、ないですよね」
「そうだね。姫ちゃん」
「姫ちゃん言わないでください」
校庭には、二人の死体がなかく、血の痕しか残されていなかった。
血痕があるからには、通報がイタズラではないことが分かる。
死体は、どこに消えたのだろう。
「んー……。とりあえず、調べるだけ調べて引き上げようか」
「そうですね」
死体もない以上、ここでは周辺を調べるくらいしかやることはないし、しかもそれは鑑識の仕事であるので、刑事はお呼びではない。
悠々とチャラ男こと天野魁人は一服。
もう周りは慣れたのか呆れたのか注意もなにもしなかった。
タバコをふかし、少し周囲をふらつく。
「…………あ、みーっけ」
少し歩いて何かを見つけた。
天野の手の中にあるのは鳥の羽。だが、以前では見覚えのありすぎる鳥の羽。
トラツグミの羽。
「……」
こっそり天野はその羽を自分の懐に隠した。
結局は、血を調べてあとは何も分からずじまい。
そのまま捜査は打ち切られることとなった。
到着して早々、警察としてはどうかと思うようなチャラ男が首をかしげた。
部下の女刑事ももう服装には慣れたのか、触れもせずに、同じように首をかしげる。
「死体なんて、ないですよね」
「そうだね。姫ちゃん」
「姫ちゃん言わないでください」
校庭には、二人の死体がなかく、血の痕しか残されていなかった。
血痕があるからには、通報がイタズラではないことが分かる。
死体は、どこに消えたのだろう。
「んー……。とりあえず、調べるだけ調べて引き上げようか」
「そうですね」
死体もない以上、ここでは周辺を調べるくらいしかやることはないし、しかもそれは鑑識の仕事であるので、刑事はお呼びではない。
悠々とチャラ男こと天野魁人は一服。
もう周りは慣れたのか呆れたのか注意もなにもしなかった。
タバコをふかし、少し周囲をふらつく。
「…………あ、みーっけ」
少し歩いて何かを見つけた。
天野の手の中にあるのは鳥の羽。だが、以前では見覚えのありすぎる鳥の羽。
トラツグミの羽。
「……」
こっそり天野はその羽を自分の懐に隠した。
結局は、血を調べてあとは何も分からずじまい。
そのまま捜査は打ち切られることとなった。