「はぁー……」
部屋のベッドにダイブしてからため息をつく。
あの後、『こちらは廃品回収車です。不要になったテレビ、パソコン……』なんて流しながらトラックが通り過ぎた。
ゆっくりとした速度でトラックが通り過ぎたら、なんだか間が抜けちゃって。
『帰るか』って言ったミツに頷いて、無言のまま帰って来た。
……ミツは寄らないで帰っちゃうし。
ご飯食べていくって言ってたくせに。
いや、この言い方じゃ寄って欲しかったみたいだから違う。
“帰っていきやがったし。”
「……どうでもいいよ、言い方なんか」
こんな事考えちゃうのは、ミツのせいだ。
ミツがあんな変な雰囲気で、変な事言い出すから。
どういう意味だったんだろ。
「もー……」
ゴロンと仰向けになると、ベッド近くに置いてある本棚が視界に映る。
その大半を占めているマンガとケータイ小説。
あの中に、さっきのシーンと重なるモノがあるかもしれない。
そう思い立ってガバっと起き上がって本を手に取る。