…大丈夫と返したけれど、
私の本音は奈々子ちゃんに見抜かれていたようで、
休み時間になると奈々子ちゃんに教室の外に連れ出された。
「澪、すごく泣きそうな顔してる」
「…うっ」
指摘されて私は顔を俯けた。
そんな私の頭を、奈々子ちゃんは慰めるようにして優しく撫でた。
「大塚に言ったら?あんまり転校生と仲良くするなって」
「い、言えないよ…」
奈々子ちゃんの言葉に私は首を振った。
だって、昨日あんなことがあったのに、私がそんなこと言えるわけない。
…そんなこと言ったら、きっと私に愛想尽かすに決まってる。