「話すの、久しぶりだな
あの日以来か…」

ベッドから降りるあたしに、茜くんは話かける。

「あ…うん、ところであたし何でここに寝てるの??」



「あぁ…倒れたんだよ
でも、もぅ大丈夫そうだな」

茜くんはあたしを見て微笑む。

その笑い方、昔から変わってない…


「うん、もう大丈夫!!
誰が運んでくれたの??」

「東…お礼言わないとな
もぅ行こうか…」

あたしたちは保健室を出て教室に戻る。


あたし達は無言で廊下を歩く。

気まずいなぁ…

「あっ、心!?
もぅ大丈夫なの??」


唯が心配して走って来る。

「もぅ大丈夫だよ~」

唯はあたしに抱き着く。

「そぅ??なら良いけど」

あたしから離れて
隣の茜くんを見る。


「ども。」

「あ…ども、それじゃ俺はもぅ行くから
早く元気になれよ」

あたしを見て、手を挙げた。


「心…茜くんと同じ小、中学校だったんだよね」

「あー…、うん
でも喋ったことあんまりないし」

唯は心配そうにあたしを見る。


「なんか、無理してない??
本当は茜くんのこと…」


「本当に何もないから…」

そう言うと唯はあたしを優しく抱きしめる。

「そっか…、なんかあったらあたしに言ってね」

「うん、ありがと」



「おっ、もぅすっかり元気になってんじゃん」