「心…」

あたしは茜くんを見る。


「佐藤くん、話って何??」

あたしは茜くんを見る。
茜くんはあたしに一歩ずつ近づいてくる。


「…心、ごめんな」

あたしは茜くんに抱きしめられた。


茜くんの腕が少し強くなる。


ごめん…??
なんのごめん??


「さ、とう…くん…??」


「わりぃ…」



茜くんはあたしを離す。

茜くんはあたしに背を向けて屋上のドアへと向かう。


「茜くん!!」

あたしは茜くんの名前を叫ぶ。


「…心??」


「ごめんって…ごめんって何??」


「…」


茜くんは黙り込む。

なんで黙るの??


「茜くん…何か言いたいことがあるなら言ってよ…」


「ごめん、ごめんな心…」

茜くんは一度振り返ってあたしに悲しそうな表情をする。



茜くんはまたそう言うと屋上から出て行った。


どうして??