「二人とも、何の話してたの??」

直人の口角が上がる。


「男の大事な話♪
聞きたいの??」


なんか嫌な予感がする。


「結構です~」

あたしは引きつった笑顔を返す。


「ははは、冗談だよ
心には教えない」

直人はあたしの頭を軽く叩く。



「どういう…「こ…福島は何しにきたんだよ」


茜くんが口を開いた。

あ…
茜くんの顔をまっすぐ見る。


「佐藤くん、ベッドに運んでくれたんでしょ??
ありがとう」


あたしは頭を下げる。


「別に…」


茜くんはあたしから目を逸らす。


「んじゃぁ、俺はもう行くな」

直人は屋上のドアを開ける。

「あ、あたしもっ」


あたしが直人を追いかけようとすると
茜くんがあたしの腕を掴む。


「…??」


「話がある」


茜くんの真っ直ぐな瞳を見て動けなくなる。


この顔見るの
懐かしいな…ー


「あ、うん」


あたしが直人を見ると直人は笑った。


「先、行っとくな」


あたしが頷くと
直人は屋上を出て行った。