心Side




「直人…どこ行ったんだろ…」


茜くんもなんか怒ってたみたいだし
あたし変なこと言ったかな…

まさか、あたしが昔の夢見たから…ー??


「はぁ…」

あたしがため息をすると唯は口を開いた。

「11回目☆」

「11…??」

あたしは聞き返す。
一体何の数字だろ…


「心がため息をした数…」

「そんなにしてる!?」

唯はコクッと頷いた。


「そんなに気になるなら行ってくればいいじゃ~ん」



「えぇ!?行く勇気がないよ~」


サラっと言ってくれるなぁ…

なんか怖い…

何の話をしてんだろ…


気になって仕方ない…

「やっぱ行ってくる」

「行ってらっしゃい」


あたしは教室を出て茜くん達を探す。



「直人と茜くん見たよ~
屋上がなんたらって」


「本当!?ありがとう」

あたしは軽く頭を下げて屋上へ向かった。


「~…っ」


話し声が聞こえる。

何話してんだろう…
よく聞こえないなぁ…


ドアから覗こうとするとつまずいてこけてしまった。


「…ーあっ」


「「心!?」」

二人の声が重なる。


「話の続きどうぞっ!!」

直人が駆け寄って来てあたしを立たせる。


「ったく…危なっかしいなぁ」


「…すみません」

茜くんがあたし達を見る。

茜く…ん、今笑った!?
久しぶりに見た。
何年振りだろ…


直人がぼそっとつぶやく。

「話、聞いてた??」


あたしは首を横に振る。


「なら、良かった」


え…??