直人Side





俺…
心の何なんだろ…

やっぱり友達か…



あの時思った。


心が倒れて
頭が真っ白になった。

突っ立っていると佐藤が真っ先に心の名前を呼ぶ。

えっ…

佐藤と心って知り合いなのか…??

先生も慌てて心の容態を見る。


それから先生は優しく微笑んだ。
「寝不足からの熱ね、疲労が溜まってたんだわ、もぅ大丈夫よ
先生には連絡しとくわね」

ほっ…

良かった…。


佐藤は普段とは考えられないくらい愛しそうに心を見ていた。


心を見ると泣いていた。

「…ーっ、怖いよぉ」


怖い…??

「こ…」



「心…大丈夫だよ…」


佐藤が心の手を握る。


心はすっと泣き止んだ。


心……
俺、自惚れてた。


心に近いのは俺って思ってたけど…
本当は佐藤だったんだな…


俺は静かに保健室をあとにした。