「そういえばさ、今日
あたし倒れた時ベッドまで運んで大変だったでしょ??」


「…お前を運んだの俺じゃない」

えっ…
だって

「佐藤だよ…」


直人は立ち止まりあたしを見た。


「あいつが心を保健室のベッドに運んだんだよ…」


「でも、茜くん直人がって」

直人は目を逸らして俯いた。

それから顔をあげて
笑った。


「明日、お礼言わなきゃな!!」


「直人…そうだね」

あたしは小さく頷いた。