……勝てないや。 本当は心のどこかでおもってた。 いつかあたしだけを見てくれるんじゃないかって… でも、無理だね。 あの家族に勝つことなんで初めから無理なことだったんだ。 「帰ろっと」 そう言って最後に光志たちのほうを見る。 三人は真っ黒の車に乗り 行ってしまった。 「…さよなら」