そして、みっちり2時間、歌もうたわず泣き叫んだあたしは、 カラオケを出ると 諦めきれずに もう一度、光志の家に向かった。 「麻理ー!ちょっと待ちなさい」 光志の家から小さな女の子と女性が出てきた。 あたしは慌てて身を隠し こっそり顔だけ出して覗く。 「まりちゃん、おっきいけーきがいいの!」 「わかった、わかった。今から買いに行こうね?」 「うん!」 ――――そう言えば… 今日、金曜日だ。