そして、考えてしまう。


光志が父親ってどんなんなんだろうって。





「杪!お待たせっ」


「3分遅刻」


「細かっ」


そう言った光志を
キッと睨み付ける。



こんなゆるゆる男が
父親とか、想像できない。






「ほら、行こうぜ」



光志は優しく微笑み
あたしの手を握った。




大きくて分厚い男の手を
あたしはぎゅっと握り返す。