気がつけば、もうすっかり 真っ暗になり、友達も みんな帰ってしまった。 「まだ、7時半なのに、何も見えないし」 そう言って帰ろうとした時、 「…杪?」 後ろから名前が呼ばれて 振り返ると、あたしが卒業した中学の制服を着た男の子が立っていた。 「怜くん?」 そこには、光志の前に付き合っていた元彼というべき存在の男の子、 野々村 怜(ノノムラ レイ) が、いた。 彼は現在、中学3年生。 光志とは違う、年下。