「空、よく見てたの知ってるよね?」


「はい」



だって毎日のように見てたからよく覚える。


「朱蓮、小さい頃から空大好きなの。
だから空が綺麗に見えるあの丘に行って、よく寝たり、笑ったり、泣いてたりしてたの覚えてるわ」



丘ってもしかして、


「この近くにあるあの丘ですよね?」


丘って言ったら、私も好きなあの丘しかないもん!



「そうよ。

あっ、それから毎日嬉しそうに日記書いたり、毎日花音ちゃんの話ししてたよ!」



そんな…─。

恥ずかしいよ──。

私、沢山ドジったり、泣いたりしてたから。


「でもね、朱蓮、花音ちゃんが無理して笑顔作ってる事知ってたから、花音ちゃんに笑顔を取り戻して欲しかったから、どんなに辛くても、笑うようにしたらしいの。」