花音は顔を下に向けていた。





『俺も辛い。後3年で死ぬかもしれないって言われたから。
でも、俺は、絶対に生きてやるって思ったんだ。
毎日、死へのカウントダウンでも。
だから、毎日、悔いなく生きたいんだ。』





花音は、静かに泣いていた。




「ごめんね。泣いてばっかりで」




『来いよ』




朱蓮は手を開けた。


「しゅれん…」



私は朱蓮の胸で泣いた。