「久しぶり!朱蓮」



はぁ?誰だよ。


後ろを向くと…





マジかよ。なんでいるんだよ。




そう、元カノの、宮原彩が立っていた。




「朱蓮だれこの人」




花音が不思議そうに見ている。




『元カノの彩…』





嘘はよくないよな。



花音には嘘はつきたくない。




「朱蓮、私達まだ終わってないじゃん!まだ私にとって朱蓮は彼氏なんだよ」




ふざけるな!




俺は中3の夏に彩と別れた。



あれからもう1年。





『1年前別れただろ?』




「私は別れてないもん!」



こういう所が嫌いなんだ、彩の。



すぐ嘘をつく。




「朱蓮、本当?別れてないの?」




花音がうつむいて言う。



「わかれてるわけないじゃん!!だから、朱蓮は私の物だから」






彩はキツい言葉をぶつけた。





「最低…大嫌い!」



花音は涙を流した。



そのまま立ち去っていった。





『花音!!』





引き止めたが遅かった。





嘘だろ。


花音…


こんな事がおきるなんて、
予想してなかった。



彩は俺の隣で笑っている。



「朱蓮行こ♪」