後ろを向くと、髪が茶色でクリッと巻いて、朱蓮と少し違う帽子をかぶった、美人な人が立っていた。




「は、はい」




思わず噛んじゃった。




恥ずかしい。



何してるのよ私。


『って母さん』





??お母さん?




って事はこの人が朱蓮のお母さん!!


よく見ると、名札に、緒方桜と書いてある。



上にしっかり店長って。





「朱蓮ってば、こんな可愛い彼女できたのね?安心したわ」



顔がまた赤くなった朱蓮。



「私、朱蓮の母で、このお店の店長の緒方桜です。いつも朱蓮がお世話になっててごめんなさいね。」




きれいな声。


顔も朱蓮にそっくり。




きっとお母さん似だな。




「いえいえ、私こそいつも朱蓮に迷惑かけてる、紅月花音です。」



深くお辞儀する私。



「全然迷惑じゃないわよ!花音ちゃん迷惑だと思うけど朱蓮をよろしくね?」




「は、はい」