え？

な、何？

え、バカ？


あこが声を出さずに笑っている


「せ、先生に向かってバカって言わないでよ！！」


なんだか意味も分からずこっぱずかしくて、年上ぶった口調で言い返した



ペットボトルのふたの部分を持って横の壁に体を預けているかずま


「へえ……生徒に向かってセックスを強要する奴が、先生ね……」



したたかな声が部屋に響く



「え？…ちょっ…セッ……」


思わず言葉を失ってどもる


その途端


昨日の出来事が「ただいまー！」と一斉にアタシの脳に帰ってきた


「あ！！」


明らかに動揺した様子で口をおさえたアタシを見てかずまはため息をつきながら近寄ってきた



「ちょっと来い」


アタシはかずまに肩を抱かれて、自分の部屋にとんぼ返り


「座って」

自分の部屋なのに、かずまに促されてベッドに座る


「飲んで」

とペットボトルのお茶を手渡されて、アタシはあわててそのフタをはずすとごくごくと飲んだ


あっという間に取り上げられて、かずまが意味深にフタをギューっと締める


背の高いかずまがアタシの目の前に立つけど、怖くて見上げられない