「だって、生徒だし」

「実習中だけのな」

「先生だし」

「夢は先生、なだけだろ?」

「捕まっちゃう」

「女子大生と高校生がつき合ったら逮捕かよ?」

「…でも、やっぱ……まずいと、思う」

「大丈夫だって」

「何を根拠に……」



返答するのはもうめんどくさいとでも言いたげにかずまの顔が更に近づいて、アタシは「ちょちょちょ、ちょっと」と焦り出す



まるで子供に言い聞かせるように


「わかったわかった、しーーー」


って至近距離であやされる



かずまの目がものすごく優しくて、息を飲む


言葉が……出ない




「黙って」




低く響いた命令に体を強張らせた瞬間「ちひろ」…………そう呼ばれて







窓の隙間から風が必死に入り込もうとしている生徒会室の中





チュっとかわいい音を鳴らした後、ぎゅっと抱きしめられた