用意はしたけど、一緒に通学というわけにはいかず


アタシ達は別々に学校へと向かった



昨日までの憂鬱が嘘みたいで、世界の色が桃色に変わる



……桃色って



自分で自分の考えた事に、照れてみる



朝のHRへ向かう廊下でかずまの姿を見つけた

ここがどこかも忘れて、腕を絡ませて手をつないで、顔を見上げて……いじわる言われたい



……って、Mか……っ!



アタシを見ても何の感情もあらわさないかずま


昨日、あんな事……したくせに


……って


思い出すな、アタシ


制御が利かない


熱い唇も、キスされる度にアタシの肌にふれる前髪も、絡みつく腕も……気持ちよかっ……じゃなくって!!!


微笑んで優しそうな目も、細められてちょっと辛そうな目も…全部かっこよかっ……じゃなくって!!!



ああ、ダメだ

脳内ピンク


顔がポーっと熱くなるのを感じる


かずまが壁に手をついて、こっちを見てる

その長い指を思わず見て……ピンク妄想中のアタシの体が意に反して熱くなってしまった



……アタシ、想像しすぎ!!