城田先生に渡された出席簿に目を通しながら終わりのHRに向かう

3年C組に新田くんがいたら……

もう生き地獄


そんなことを考えながら彼の名前を探したけれどそこには無く、ほっと一息ついた


ちょっとだけ軽くなる足音

城田先生がアタシの足元を見て不審そうな顔をしたけれど、近づいてきた教室内で生徒達の騒ぐ声に意識をそらされて質問されずに済んだ


教室のドアを開くと、生徒達の視線がこちらに集まる


「え?真木ちゃんうちのクラス担当なの?

ヤッター」

一人の男子生徒がアタシを見てそういった

その男子の頭を別の男子が軽くはたく

「っつかお前、先生に手出すなよ」

「え?なんで?先生っつっても女子大生じゃんねー?」

「あ、そか」


……そこ、納得するんだ


「真木ちゃんキレイだし、超お近づきになりたーい」


男子高校生のあけすけな会話にアタシは苦笑いしつつたじたじ


おじさん相手ならもっと上手にかわせるんだけど、どうも飲み屋と勝手が違う



「女子大生なんてすでにもう全盛期は過ぎてんじゃん

しかも何そのスリッパ、ダサい」



-----------------。



栗色のワンレンストレートロングの髪をかきあげた女の子がいきなりジャブなしのパンチをかましてきた


クソ生意気……!

アタシは感情を押し隠して視線をそらした