こんな夜景の見える部屋で

こんなに情熱的なキスをされて

理性を手放さないほうが不思議だよ


余韻を残しながら離れていく唇

名残惜しくてもう一回

さらに一回

やっぱりもう一回

最後に一回

ほんとに最後……

離れては口付けて、そして離れていく

瞑っていた目をあけて

アタシが見上げると

おでことおでこをくっつけるようにかずまが顔を下げた




「やっぱ、酒飲ませりゃ良かった」





落胆したように呟くかずま

アタシはちょっと笑うと



「俺としたいなら酒の力を借りずに…って言ってたじゃん」




と言い返した