「今日は生徒会役員会議だ。
遅刻厳禁だよ?」


「はいはい。」



呆れたようにヒラヒラと手を泳がせる紳。


この男は

なんでこんなにも格好のつく仕草ができるんだろう。



あの日、彼女の瞳に映っていた紳はマイクを持っていたっけ。

……アイドルに見えたかな。



紳は、目付きな口調は怖いが…その内面は、一度知ってしまうとハマってしまうんだ。


それは俺もわかってる。



一度、紳の良さを知ってしまった彼女を

手繰り寄せることは出来ないのだろうか。




「………紳。」


「あ?」


「今度……いゃ、なんでもない。」




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