パッと俺を見たその子は、頬がちょっと赤くなっていた。
……フッ…可愛いな。
そんな可愛い表情の子に、ニコッと笑いかけていた。
無意識のうちに、頬が緩んでいたようだ。
壇上から下りた紳は、俺に向かって歩いてきた。
あの子は、口をパクパクしてから
ダッシュで逃げていった。
あぁ…行っちゃった。
せっかく紳を呼んだのに。
「なんだよ…」
眉間にシワを寄せた紳が、明らかに不機嫌な声で言った。
「さっきの子が……」
そこまで言って、言葉を飲み込む。
……なぜか、紳には知らせなくない。
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…