ガララッ!!


最初より、乱暴に開けたドア。



「っ、紳!!!」


「あ"?どうした、そんなに慌てて…らしくねぇな。」




はぁ と、少しだけ乱れた呼吸を直す。


図書室に……中川さんの姿はなく。

ただ、紳がオレンジジュースを飲んでいただけだった。




「……もしかして、アイツ?」




ピクッ


………アイツ。




「気になるんだ?………へぇ。」


「……なんだよ。」




ニヤッとバカにしたように見てくる紳に、ちょっとイラッとする。


気になる?




気になってなかったら……こんなに慌てて階段上ってこないだろ。




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