図書室から出た俺は、職員室に向かった。


……なぜだか、足が重い。


今まで、何十回も職員室までの廊下を歩いてきたけど

…こんなに



こんなに、来た道を戻りたくなったことはない。


今すぐ…彼女がいる図書室に……
…紳が、一緒にいるであろう、あの場所に……




「失礼します…」



控えめに開けた職員室のドア。


中には、数人だけ先生がいた。

ほとんどが部活の顧問をしているからな。


…先生たちも、大変そう。




もうすぐ三年生が、受験に向けて忙しくなる時期。


三年生を受け持つ先生たちは、いつも慌ただしくしているように見える。




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