そんなことを考えながら一段だけ階段を上がると

思ってもいない人物がいた。




「……中川さん?」



隣には、クラスメイトが言っていた橘くんも一緒。


2人が一緒に階段を上がっていた。




その光景に、再び胸が苦しくなる。



仲が良さそうに並んでいる2人は、今の俺には辛すぎて


思わず来た道を引きかえそうかと後ろを向いた。




しかし次の瞬間。





「「キャハハハハッ」」



さっきとは全く違う、うるさくて耳が痛くなるような声が響いてきた。




仮にも授業中。

うるさすぎるな。



会長として、先輩として注意するべきだと思い、もう一度階段を上がると





「ちょっとどいてよ!!!」




怒鳴り声に近い声が聞こえてきた。




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