夏休みはあっという間に過ぎていった。 そして……中川さんと、祭りに行った。 白い肌に黒い髪の彼女は、浴衣がとてもよく似合っていて いつもより笑顔が多かった気がする。 なんとなく気付いてしまってから、無性に中川さんに会いたくなった夏休み。 まさか一緒に祭りに行けるなんて思ってもいなかったから すごく嬉しかった。 「行ってきます。」 「行ってらっしゃい〜」 今日は始業式。 壇上に立って、スピーチだ。 久しぶりの通学路は、まだ朝早いのにもかかわらずアスファルトが熱くなっていた。 .