――― 同級生のヒロエが屋敷を訪れてきて、かけてくれた言葉――――――


「政子、あんた本当に幸せにならなあかんよ!!あんたには身内がいないんだから・・。義昭君との結婚や川添家の一員になったんは、神様が政子のためだけに授けてくれた幸せだよ!!
孤児院で育って、そりゃあ辛いことも色々あっただろうに…。これからはそのぶんも幸せになれっちゅうことやわ!!」と笑顔で話している。


このとき政子は本当に幸せになれると信じてやまなかった…。




――――不妊治療から帰ってきた晩、美華に罵倒される政子――――



「知ってる?一昔前まではねぇ、子もできぬ女は捨てられたのよ!『子なきは去れ』ってね!!」
「子なきは去れ!!
子なきは去れ!!
子なきは去れ!!
子なきは去れ!!
子な・・・・。」

「やめてぇーーーー!!」
と耳を塞ぎ泣きじゃくる政子。


『子が欲しい』、『子が欲しい』と切に祈っていた…。