次の日

昨夜の騒動から覚めない一家。


政子は一人、自室でボーッと窓の外を眺めていた。


義昭と義郎は仕事へ出かけている。


屋敷にいる他の家族は、鶴子と美華だけだった。



政子は一人考えていた………トラッシュバックされる政子の記憶………。
もう決して戻る事のできない過去…。


そこには川添家に嫁いでから政子が体験した光と闇があった……。

―――義父・義郎の華やかな誕生パーティーに出席する政子――――――



出席者の社長夫人に
「謙虚な所がよろし!これからは川添家をそして義昭さんを支える妻として、大変だけれども頑張って頂戴ね。」
と励まされ、
社長も「いざとなりゃ何とかなりゃあ!!君は義昭に相応しいわい。」
と言われ、
政子は義昭の方をチラッと見るとニコッとほほ笑んでくれている…。

――――その日の晩、愛し合う政子と義昭――――――

(やっと訪れた私の幸せ。
私はこれから義昭さんの元で幸せになるのよ!
妻として、川添家の女になるんだわ!
幸せだわ!
幸せだわ!
トロけてしまいそうだわ!!)


満面の笑みを浮かべる政子は本当に幸せだった…。