「正直、今までとは生きてきた環境が違いますから……。私のような者がこのような名家に嫁ぐのに相応しいのかどうか不安なんです…。」
と胸の内を吐露した。

夫人はそんな政子に
「謙虚な所がよろし!これからは川添家をそして義昭さんを支える妻として、大変だけれども頑張って頂戴ね。」
と励ました。


社長も「いざとなりゃ何とかなりゃあ!!君は義昭に相応しいわい。」
と続けた。


政子は義昭の方をチラッと見るとニコッとほほ笑んでくれた。



「ありがとうございます。」
政子は心からそう言った。



あれよあれよという間に義父の誕生記念パーティーは幕をとじた。

御客様を家族一同でお見送りした。


駐車場に停まっていた、高級車もいなくなり。いつもの静かな屋敷に戻った。


お見送りが終わると家族でダイニングルームに集まった。
義郎は、
「今日は例年より群をぬいて、盛大なパーティーだった!!これも我が息子、義昭に嫁いで来てくれた政子くんのお陰かもしれんなぁ。これで孫でも産んでくれれば、川添家は賑やかでワシの人生は生涯安泰だよ。ガッハハハ!!」
と上機嫌だった。

政子は謙遜してみせたが内心嬉しかった。