一連の会話を聞いていた鶴子はもはや政子に対する怒りの念でいっぱいになってしまった。

「こ、こんな裏切りあるで……御座いましょうか…。はなはだしい!こんな…、はなはだしすぎる!!」
と目に悔し涙を浮かべる鶴子。


義郎はガックリと肩を落としている。


「違うんです!!…義昭さんの話の通りなんです!!防ぎようが無かったんです……。どうか、どうか御許しを……!」
と泣きじゃくりながら椅子から降り、土下座をする政子。


鶴子はそんな政子のもとへと近寄ると話なんぞ信じていない様子で政子の髪の毛をガッと掴み、
「何て破廉恥なことを・・!!羞恥心は無いの!!このガバガバ女が!!」
と言いの彼女の髪の毛むしろうとする。

「キャー!!やめてください!!お母様!!」
必死に抵抗する政子。

「やめるんだ!!母さん!!やめるんだ!!」と義昭と義郎が必死で止めにかかる。

「我が家の名を汚しやがって!!
コノ!!
コノ!!」
と乱暴を続ける鶴子。

してやったりという優越感に浸っている美華は政子を哀れみながら、