そして、とうとう顔以外の皮膚が合体し、体の骨、臓器に至るまで結合を迫ってくる。


「ああ・・・・。
ああ・・・。」
成す術がない政子。


「ママ!!ママ!!これが本当の一身同体だわぁ!!まるで双頭の鷹のように一つの体を二人で共有し合うのよ!!なんてほほ笑ましい親子愛でございましょうか…。」とホッホホホと笑いながら言う望美。


もはやその姿、物言いは6、7才の少女だとは思えない。


「あ・・・あ・・・。」


骨も、臓器も、生殖器も、また神経、感覚組織にいたるまでも政子は望美に合体されてしまった。完全に顔以外、一人の女の体になったのだ…。

しかも気味悪いことに右半分は政子の体に近い状態で、左半分は望美の体に近い造りになっているのである。


「ああ・・・・。」
まるで魂の抜けてしまったような政子の精神。


反対に
「ママ!!ママ!!」と無邪気な望美。


「ウギャ、ウギャ、ウギャウギャ、ウギャウギャ、ウギャウギャウギャ、ウギャウギャウギャウギャ」


そんな合体した二人の肉体をソッと、黒装束の化け物が抱きかかえ、腕のなかに包みこもうとする…。

「ヤメ・・・。
ヤメテ・・・。」