20分近く衣装選びに迷っていた政子であったが結局パーティー用の白いワンピースを着ていくことにした。

パーティーは川添邸内の本館から数分歩いた所にある別館ホールで行われる。


政子が邸内を歩いていると、駐車場にはあれベンツやらフェラーリやらが次々と停車していた。


華やかなレッドカーペットの敷かれたホールに着くと、入口には義姉の美華(ミカ)が続々とやってくる来客の方へ挨拶に周っていた。
政子の存在に気がつくと近付いて来た。


「貴女、何をしているのよ?遅いじゃございませんか!!
まぁ、地味なワンピースだこと…。言えばもっと雅(みやび)な物を貸してあげたのにね。」
と言い、そして彼女は自分のドレスの裾を掴むと
「どう?クリスチャンディオールで購入しましたの!お似合いかしら?」
とたずねてきた。


案の上、義姉のドレスは自身のスレンダーでセクシーな脚線美を強調するゴールドにラメの入ったものだった。裾が豪華に長い。


政子は困惑しながらも「えぇ、とてもお似合いですわ。」
と義姉を褒め、
「それにしても本当に御客様が多いですねぇ」
と言うと、
「当たり前ですわよ!!」
と美華はピシャッと切り返した。