東京・大学病院
産婦人科

検査が終わり診察室から出てきた政子。

そして待合室で彼女を気まずそうに迎える義昭。

検査結果を待っている間、政子は昨夜見た奇妙な夢の話を義昭に話した。
信じがたい話ではあるが、もはや義昭には政子の『謎の妊娠』発覚以後、何が起こってもおかしくないという思いが強く、ただ茫然と話を聞くしかなかった。


「川添政子さん!お入り下さい。」と看護師が政子を診察室へと案内する。 義昭も続いて入る。

義昭は診察室に入るなり、
「い・・いかがなんでしょうか?胎児の方は・・。」と医師に問う。

すると医師が、
「実は…。」と言うと、神妙な顔をしながら「胎児の状態なんですが、つい先日お越しいただいた時は大体妊娠6週間前後と言いましたが、もう3cm以上成長していて・・。
通常でいう9週目に突入しているんです・・。」と説明した。


「え!?」 驚愕する政子。
義昭も驚きを隠せない。

医師はもはや信じられないという顔をして、「もの凄い成長スピードですよ・・。
こんなお子様は見たことがない・・。」
と苦笑いしながら言った。