(私は本当に幸せになれるの!?
私は幸せになってはいけないの!?)
切ない想いが、こみあがる。

両親がいないという辛い過去を克服し、結婚という女の幸せを得た政子。
しかし、実情は永遠に捨て子としての過去を事あるごとにほじくりまわされる。
子が出来ぬなら追い出されるという…。
元居た場所に戻されるという…。
政子の元に再び過去の辛い記憶が甦る。




(もうあの頃には戻りたくない……。




神様、お願いします……。)













外は真っ暗……。
昼間の明るさとは対象的に不気味な静けさを保っている。



暗闇が川添邸を襲う……。



川添家を、そして政子を、暗黒の世界へと引きずりこもうとしていた………。