「ガッシャーン!」

美華にはあたらなかったが投げ付けた置時計は跡形も無く粉々に砕けてしまった。



ますます不安そうに見つめる義郎ら。



しかし、美華はまったくひるむ様子もなく、逆に義昭を睨み付けると
「まったく野蛮だわ。はっきり言って貴方も、お父様も、お母様も、政子さんの全てにおいて甘いんだわ!!
あの女が来てから私には何か不吉な予感がしてならないのよ……………………義昭!!!」と。



義昭は思わずビクッとした。



「今に何かとてつもなくおぞましい事が起こってならないわぁ!
ええ、起こるわ!
絶対に起こるわよ!!!」


そう美華はガッと目を見開いて言った。



「……そんな、バカな……。」
義昭は美華のただならぬその表情に何も言い返す事ができなかった。